去年、なかば試験的に作成してみた会社で使用する自分用PCが、不具合ゼロ、と予想外?に調子が良かったので、今年も作成することにしました。
6年くらいに前に作成した家の自分用のPCは、少し負荷をかけるとたまに落ちたりするんですけどね。最近の自作PCはどうやら想像以上に安定しているようです。
【2017年版】仕事用の安定した自作パソコンを作る【準備編】
【2017年版】仕事用の安定した自作パソコンを作る【組立編その1】
【2017年版】仕事用の安定した自作パソコンを作る【組立編その2】
上記記事で作成したパソコンは、実際に1年間業務で使用してきましたが、ただの一度の不具合もありませんでした。起動・修了も速く、音もまったくの無音、不具合なし、と、ほんとこれ作ってよかったなと思います。
そこで、今年も調子に乗って作成することにしました。自作PCの作成、説明に関する内容については2017年の記事を参照してください。今回は2018年版、会社用の自作PC、パーツ等の紹介です。
その1となる本記事では自作PCに必要なパーツから、PCケースについての苦労話、その他、電源選びまで。
次回その2では、マザーボード、CPUの話、メモリ容量、SSDなどのストレージ類やその他、といった構成で行きます。
自作PCに必要なパーツ
一般的に自作PCに最低限必要なパーツは以下の通りです。以下のものが不備なく揃っていればとりあえずパソコンは動きます。
- PCケース
- 電源
- マザーボード
- CPU
- メモリ
- ストレージ類
- OS(Windows10)
- モニター
- キーボード
- マウス
モニターやキーボード、マウスに関しては、これまで使用しているものをそのまま流用するため、今回は購入していません。
その他必要なパーツ
上記パーツだけでもパソコンは動きますが、用途に応じて必要となるパーツです。今回は業務用パソコンなので以下の3点を購入しています。
- DVDマルチ、ブルーレイドライブ
- グラフィックカード
- Microsoft オフィス2016
■ DVDマルチ、ブルーレイドライブ
CDやDVD、ブルーレイディスクなんかを読み込み(書き込み)したい場合には、各該当のドライブが必要になります。業務用なので当然必要となります。
個人で使用する場合は、ドライブはUSB接続の外付けドライブでも対応できますし、最近のケースではデザイン性を重視してドライブをおさめる5インチベイ自体がないケースなんかもあったりします。
デザイン性、コンパクトさ、などを優先する場合にはドライブ無し、という選択肢もアリかなと思います。この辺は用途に応じてといったところでしょうか。
■ グラフィックカード
3Dバリバリの重たい処理、ゲーム、動画編集、動画エンコードなどをしない、通常の事務用途の場合には、マザーボードのオンボードのグラフィック機能だけでも充分過ぎるほど間に合うので、グラフィックカードの増設は必要ありません。
仕事でかなり重いCADデータを読込、編集したりする場合があるので、今回はグラフィックカードも入れています。
■ Microsoft オフィス2016
オフィスには、オフィス365などのサブスクリプション版(月額制)、パッケージ版(永続版)、OEM版などがありますが、業務使用であればサブスクリプション版、個人で長く使用する前提であればパッケージ版が良いかもしれません。
一般的にOEM版?と呼ばれる安いオフィスもありますが、これは1台のパソコンに紐付いた形のライセンス形態なので、同じパソコンに再インストールはできますが、パソコンを買い替えた場合には使用ができなくなります。
実際に購入した自作パーツ
ここからは実際に購入したパーツを見ていきます。今回は前回よりも少し小型化したい、というコンセプトでミニタワー型のケースで組んでみました。
PCケース
SilverStone Kublaiシリーズ SST-KL06B
まずはPCケースから。パソコンのパーツ類を格納する箱、ですね。実はこのケース、一目惚れで決めました。
業務用途なので、外観がシンプル、LEDがギラギラしていない(内部が見えない)、静音、メンテナンス性、などを考慮します。
このケースは、全面に2基の120mm静音ファンが搭載されています。見た目がなんだか攻撃的で格好良いです。ちなみにファンの音は比較的静かです。
ネジなめの恐怖
このケースは、内部構成のほとんどがネジ止めになっています。
上部、サイドパネルも全て外せる構造で、メンテナンス性は高そうなのですが、上部パネルを外すために6本のネジ(片側3本で横2、後1)を外すときに注意が必要です。特に横の2本のネジはかなり固くしまっているので、中途半端な力でやろうとすると、なめりそうになりました。
ここがなめってしまうと上部パネルが外せなくなります。このケースは上部より電源を入れる構造のため、上部パネルが外せないということは、そもそも電源を入れられないので、もれなく「自作終了」となります。
上部パネルを外したところ
自作PCの作成以前に無念のリタイア。ケースをバラせずに終了とか泣けてくる。新しいケースを購入しなければならない、という不安と恐怖。
ネジすべり止め液が大活躍
今回はネジすべり止め液にかなり助けられました。これはほんと素晴らしい。
なめりそうなネジの頭にちょっと塗布するだけで、ネジの食いつきがよくなります。ザラザラした粒子のようなものが配合されているのか、まあ原理はわかりませんがネジ頭が滑りにくくなります。
値段も安いので家に1本置いておいても良いと思います。ありとあらゆるネジ開閉を強力サポートしてくれます。これがなかったら正直今回はちょっとキツかった。
Define R5 は素晴らしかった
ここで言うのもアレなんですけど、去年組んだ Define R5 があまりにもケースとしての完成度が高すぎましたね。あれが良すぎたがゆえに、このケースの良くないところが見えてしまいます。
今だからハッキリといえるのですが、Fractal Design Define R5は、メンテナンス性、拡張性、剛性感、静音感、塗装の質感まで、どれをとっても素晴らしいケースです。まあ値段もそれなりに高いですけどね。
搭載できるストレージに注意
SST-KL06Bに搭載できるストレージは、HDDが1台とSSDが8台まで、です。なぜだかわかりませんが、極端にSSDをメインに考えられたケースのようです。HDDをガンガン積みたい方には向かないケースだといえます。
今回の用途が業務用なので、HDDは1台しか積みませんし、SSDも起動用に1台しか必要ないので、内部に付属するSSD用のマウント(ここに6台載せられる)は撤去しました。
撤去したSSDマウント(左)
SSD用マウントを撤去することでかなりのスペースが生まれるので、エアフロー、配線的には良さそうな感じがします。
電源
玄人志向 80 PLUS Gold 600W KRPW-GT600W/90+
電源はなるべく良いものを
コンセントより電気を引っ張り、パソコン全体に電気を供給するもっとも大事な部分です。電源は粗悪な物だと後々トラブルの原因にもなるため、予算の許す限り信頼性のある良いものを選んでおきたいです。
さらに、今回のように、グラフィックカードを使用する場合には、グラフィックカード側でも一定量の電力を消費するため、ワット数に余裕のあるものを選んでおきたいです。
プラグイン式がおすすめ
今回使用したPCケース(SST-KL06B)は、電源周りが比較的狭いです。こういったケースの場合には、必要な配線だけを取付できるプラグイン方式のものが良いと思います。
キツキツな電源周り
プラグイン式は従来のものと比べて、少し高いイメージがありましたが、値段的には大きくは変わりませんでした。
プラグイン式
長くなったので次回その2へ続きます。