会社用に新しくパソコンを作ったので、自分自身への健忘録的な意味合いを込めて、自作PCのポイントなどの記録を残しておこうと思います。今回の記事はまさにブログのタイトルどおり、技術ノートです。
この記事の対象者
この記事は主に自作パソコンの初心者を対象に書かれています。
自作の中級者以上の方には参考になる内容ではないので、中級、上級者の方が間違ってこのページに来られた場合には、このまま立ち去るか、何か有益なアドバイスをください。
- 自作PCに興味がある人
- 自作PCを作ってみたい人
- 自作PCを作っている最中の人
など、この記事が何らかのお役に立てば幸いです。
準備編、組立編その1に引き続き、今回は組立編その2、完成です。
【2017年版】仕事用の安定した自作パソコンを作る【準備編】
【2017年版】仕事用の安定した自作パソコンを作る【組立編その1】
自作パソコン作成その2(グラボ設置から完成まで)
グラフィックボードの取り付け
グラフィックボード
グラフィックボードをマザーボードのPCI Express16スロットに取り付けします。
このマザーボードにはPCEEX16スロットが2つあるので最大2基まで接続できます。今回はグラフィックボードを1つだけ接続するので1番上のスロットに差し込みます。
ケースの裏のスロットカバーを2列を外します。画像ではカバーを外す場所を間違えてます。正しくは上から2列目、3列目のカバーを外します。この場所にグラフィックボードの出力端子が顔を出すようなイメージです。
グラフィックボードの取り付け位置
グラフィックボードの取り付け後
グラフィックボードは上から真っ直ぐ「カチッ」と音がするまで差し込みます。差し込み後、カバーを外した部分をビス止めして固定します。
PCI-E補助電源ケーブル
これ意外と忘れがちですが、このグラフィックボードは補助電源を必要とするタイプなので、電源から出ているPCI-E補助電源ケーブルをグラフィックボードに接続します。
PCI-E補助電源ケーブル接続
SSDの取り付け
SSD専用マウンタにSSD本体を固定
起動用のSSDを取り付けします。このケースには初めから裏側にSSD専用のマウンタが付属されているので、そこにSSDを固定します。白いステーを取り外してSSDに取り付けます。
SSD専用マウンタ
SSDのステーをケースに固定
ケースの説明書を見ながらSSD本体をステーに固定し、その後ステーとSSDをケースに固定します。
Serial ATAケーブルの接続
電源から出ているシリアルATA用の電源ケーブル(L字型)、シリアルATAケーブルをそれぞれSSDに接続します。
シリアルATA用の電源ケーブル(L字型)
シリアルATAケーブル
シリアルATA電源(左)とシリアルATAケーブル(右)
シリアルATA電源ケーブルは、電源からたくさん出ていると思います。どれを使っても構いませんが、長さ的に都合の良さげなものを使います。
シリアルATAケーブルをマザーボードへ接続
起動用のSSDは、マザーボード右横についているSATA EXPRESSポートに接続しました。画像下に4つのSATA6Gポートが見えていますが、こちらに接続しても良いと思います。HDDやDVDドライブなどシリアルATAケーブルを追加で接続する場合にはこのSATA6Gポートに接続します。
ここらで一旦起動確認
これはしてもしなくても良いと思いますが、すべて組み立て後に万が一起動しないなんてことがあると嫌なので、この構成でモニターとキーボードを接続して起動するかどうかだけ確認してみました。
電源投入の瞬間は、マザーボードにCPUをのせる時と同じくらいドキドキする瞬間です。起動しなかったらどうしよう、爆発したらどうしよう、煙でも出てきたらどうしよう、など良からぬ想像が頭をよぎります。
電源のLED点灯を確認
電源のLED点灯を確認したらまずは一安心。さらに無事にBIOS画面がモニター上に映し出されればここまでの全ての行程にほぼ間違いはなかった、ということになります。
無事にBIOS画面の確認
BIOS画面上でキーボード操作ができるかどうかも確認します。キーボードが動けばUSB配線も問題なし、キーボードの認識も問題ないので正常通り起動していると思います。
SSD(ハードディスク)の認識確認
SATA Informationの1番上に「Samsung SSD 750 EVO 250GB」と表示もあります。これは起動用に接続したSSDもBIOS上できちんと認識されているという証拠になります。
この段階で何か不都合があれば、マザーボードや周辺の配線、CPUやメモリの接続をもう一度確認したほうが良いかもしれません。
DVDドライブの取り付け
すでに無事に起動が確認できたので、ここからの作業は気楽なものです。残りのパーツをサクサクっと取り付けしてしまいます。まずはDVDドライブを取り付けします。
DVDドライブは5インチベイのフロントパネルを外してそこに差し込みます。ビス止めです。
SSDと同様にシリアルATA電源ケーブルとシリアルATAケーブルを裏からさします。シリアルATAケーブルはマザーボード下部にあるSATA6Gポートにさし込みます。
HDDの取り付け、ドライブベイの移動撤去
データ保存用のハードディスクを取り付けします。
このケースにはSSD用のマウンタも付属しているため、ドライブベイはほとんど使いません。ハードディスクもあまり接続しないので不要なドライブベイ(上部5基分)を取り外しました。
不要なドライブベイを取り外した
ケース内の空間がより広がったことにより、エアフローも増して冷却性能は確実に上がっていると思われます。
ドライブベイの取り外し、レイアウト変更の自由度がとても高い、といったところがこのケースの特徴であり、オススメしたいポイントです。
ハードディスクを取り付け
下ドライブベイの上部にハードディスクを入れて固定します。シリアルATA電源ケーブルとシリアルATAケーブルを裏からさし込んで完成です。シリアルATAケーブルはマザーボード下部にあるSATA6Gポートにさし込みます。
Windowsのインストール
最後にWindows10のインストールを行いました。
USBメモリによるインストール
最近のウィンドウズはDVDメディアではなく、USBメモリからインストールするようです。付属のUSBメモリをフロントパネルのUSB端子に差し込みます。
BIOSで起動の優先順位をUSBに変更
電源を入れてみると起動の優先順位がSSDになっているため起動しませんでした。ここでリセットボタンを押して再起動後、BIOS画面を立ち上げて起動の優先順位をUSBメモリに変更します。
BIOS画面の立ち上げ方
BIOS画面I行くには電源起動後、ロゴが出終わったくらいでDELキーを押します。
なかなかうまくBIOSに入れない場合は、電源投入後よりDELキーをトントントントンヒノノニトンくらいの間隔で連打していれば自然にBIOS画面が立ち上がると思います。
ヒノノニトンTVCM
KDI-MSFT Windows10 PMAPを起動優先に
「KDI-MSFT Windows10 PMAP」と書かれている項目をマウスでドラッグしてSSDより上に持っていきます。最近のBIOS画面はマウスで簡単に操作できるので楽ですね。
設定保存後、再起動するとUSBメモリからWindowsのインストール画面が立ち上がります。
インストールするディスクの選択
今回はSSDとハードディスクの2基接続しているため、インストールディスクがふたつ出てきます。
SSDとハードディスクはサイズを見ることでも判断ができます。ドライブ0と書かれたサイズの小さな方が起動用のSSDなので、こちらにWindowsをインストールします。
インストール直後の目が痛くなる画面
お決まりのちょっと目に痛いカラフルな表示が出てくればWindowsのインストールは無事終了です。お疲れ様でした。
まとめ、雑談
自作PCはオススメか否か
パソコンの自作がオススメか聞かれれば個人的には「オススメ」と言いたいところです。
が、世の中は僕のように分解や説明書とにらめっこすることが好きな人ばかりじゃないと思うので、多少の向き不向きはあると思います。ただ、興味があるなら思い切って飛び込んでみると「あれ。思っていたよりも簡単」と気がつくはずです。
マザーボードの説明書って実はそんなに難しくない
マザーボードの説明書って一見すると色々なことが書かれていて、なんだかとても難しそうに見えます。
が、最近のマザーボードの説明書はしっかりと日本語表記ですし、実際には拡張性が高すぎるがゆえに、拡張する部分の説明や表記が多いだけです。
その他は用語の説明であったり、BIOS画面の詳細な設定方法が表記してありますが、今回のようなごくごく一般的な使用に限って言えば、本当に必要なページはごくわずか。マザーボードの説明書は分厚いページの3分の1も見ていません。
初心者のパーツの購入方法
初めて自作する人なんかはおそらくパーツの何が必要で、何をどう組み合わせて買えばよいのかまったくわからないと思います。そんなときはお近くのパソコンショップへ足を運ぶのも一つの方法です。
パソコンショップの店員に大まかな予算と自分がパソコンでやりたいことを伝え、1台分をオススメパーツで組んだ見積もりを取ってもらいます。これで1台ぶんの必要なパーツが全て網羅されていると思います。
予算の折り合いがつけばそのまま購入しても良いのですが、その場は一旦見積もりだけを持ち帰って、家でパーツについて個別にネットで検索してみることで、なんとなく意味がわかってくると思います。
全てのパーツを検索していろいろな情報を集めると、初心者でもそれなりに知識がついてきます。実際にパーツを購入したり、作り始めるのは充分に知識をつけてからでも遅くはありません。
稼働後2ヶ月、パソコンは今も絶好調です
今回のパソコン、実際に組んでからすでに2ヶ月経過(仕事で使用)していますが、今のところノントラブル、絶好調そのものです。
起動も速いし、シャットダウンも一瞬なので気持ちがいいです。パーツ構成的にも断然安定しているので、個人的にはかなりオススメできると思います。参考までにどうぞ。
【2017年版】仕事用の安定した自作パソコンを作る【準備編】
【2017年版】仕事用の安定した自作パソコンを作る【組立編その1】