PSP2000、PSP3000の液晶交換方法

液晶が割れてしまったPSP2000 フェリシアブルー
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PSPを落下させたり、カバンの中で何らかの形で圧縮してしまったりすると、まれにPSPの液晶が割れてしまうことがあります。お使いのPSPに以下の様な症状が出た場合、液晶割れの疑いがあります。

  • 画面が真っ暗で何も映らないけどBGMや操作音だけはなっている
  • 画面の一部分だけが見えていてその他は真っ暗
  • 画面が蜘蛛の巣のような傷がついている

液晶が割れるとなんだかもうPSPが完全にダメになってしまったような気がしますが、液晶割れはカバー内に入っている割れた液晶を交換することで容易に修理が可能です。液晶の交換は分解素人でも手順どおりに慎重にやれば充分可能なレベルだと思いますし、自分で修理すればまた愛着も湧くと思います。

※もちろん心配であれば以下よりご依頼いただければこちらでも液晶の交換が可能です。
PSP修理について

自分で修理(交換)してみたい、という方は以下記事が少しでも何かの参考になれば幸いです。

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PSP2000(PSP3000)の液晶交換方法

例としてPSP2000で説明しますが、PSP3000でも参考になる部分があると思います。というより、PSP3000もそれほど内部構造は変わらないので応用がきくと思います。

必要な工具類

各種工具類
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左から特殊ドライバーセット、精密ドライバー、液晶用ウエットペーパー、エアダスター。メモリーカードケース。 PSP2000、3000の中期くらいまでの型を分解するにはトルクストライバーという先端が星型になっている特殊ドライバーが必要になります。サイズはT2です。

※PSP3000型の後期モデルくらいから普通のプラスねじに変更になりました。分解する時にはご自分のPSPの上部ねじを確認してみてください

アマゾンやヤフオクなんかでよく激安のトルクスT2が売られていますが、作りが雑で酷いもので、当たりが悪くひどい時には、「そもそも先端がねじ山にすら入らない」なんてこともあるくらいです。激安品を買うときは、予備にもう1本買っておくことをおすすめします。

アネックス(ANEX) 精密ドライバー ヘクスローブ T-2 No.87

たかだか数百円程度をケチってねじをなめてしまったら元も子もないですからね。トルクスドライバーは個人的には良いものを買っておいた方がいいと思います。ドライバー類は安物でも良いと思います。ただし、外装のねじに1本だけ奥深くに入っているものがあるので、先端が少し長めのドライバーを用意します。

ウエットペーパーは液晶などに指紋やホコリがついた時に拭き拭きするものです。これも特にウエットに拘る必要はなく、メガネ用のクロスとかでも良いと思います。エアダスターはPSP内部のホコリを飛ばしたり、最後にカバーを閉める時に細かいホコリを飛ばすのに使います。メモリーカードケースはPSP外装のネジを紛失しないようにネジ入れ的なものとして代用できます。

フェイスプレートの取り外し

全てはここから始まります。バッテリーを外したところにある外しちゃいけないシールを豪快にはがします。ここからは自己責任です。分解に伴う全てのトラブルに対し、SONYは何もしてくれません。

剥がしてはいけないシールを豪快に剥がしたら、今度は外装のねじを外していきます。ねじは上部にトルクスT2のねじが2箇所あり、それ以外は普通のプラスねじです。背面右側に上下2箇所、背面左側のバッテリーを外したところに上下2箇所、本体底面に1箇所、の計7箇所あります。この辺はよく観察すればわかると思うので詳細は省きます。

フェイスプレートには上部、下部と右側(丸ボタンの右側)にそれぞれバックプレートにささる爪があって、経験上、上部と右側の爪が非常に折れやすいです。カバーを取り外す時には、まずは上の爪、次に右の爪、最後に下を外すといった順番で外すと良いです。

カバーを外したところ
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まずは第1段階終了。

カバー内側に付いているSTARTボタン類が外れてしまったり千切れてしまったりなんてことがまれにありますが、小さなパーツなので無くさないように注意が必要です。

液晶下の細長いボタン基盤を手前に起こします

ボタン基盤を手前に起こしたところ
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液晶下のボタン類の基盤を手前側に起こします。わかりづらいので前の画像と見比べてください。左右を細いマイナスドライバーなどで優しくこじこじしてあげると簡単に起こせます。無理するとプラスチックパーツなので簡単にポキッと折れてしまうので注意です。液晶交換の場合はボタン基盤のケーブルは外さなくてもいいので、このままの状態で待機させます。

液晶を手前に起こします

液晶を手前に倒したところ
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液晶部分の端をマイナスなどで優しくこじこじしながら手前側に浮かせて倒します。あくまでも優しく少しずつやります。液晶横のツメのような部分が折れやすいので注意です。 この時点で液晶、ボタン類のケーブルはまだメイン基盤に刺さったままなので、無理に引っ張ったりは厳禁です。

液晶のケーブルを外します

液晶のケーブルが刺さっている部分
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1、太いケーブル 黒い爪のようなものを奥(上)側に起こします。

2、細いケーブル(バックライト) 黒い爪のようなものを手前(下)側に起こします。

ストッパーのようになっている両方のツメを細めのマイナスドライバーでパチンと起こすとケーブルが抜けます。太い方のケーブルは液晶を引っ張ると抜けますが、バックライトの細いケーブルは弱いので丁寧に指でつまんで引きぬきます。液晶のケーブルを抜く前にケーブルの刺さり具合なんかをよく観察しておくといいです。

ケーブルが抜けた状態
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逆の手順で戻します

新しい液晶のケーブルを同じように通して黒い爪で止めればひとまず終了です。慣れないとケーブルがなかなかうまく入っていかなくて苦労しますが、決して焦らず、どこまでも丁寧に作業します。

元に戻したところ
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そのままの状態で起動して液晶の確認をします。

液晶の確認
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とりあえずOKみたいです。

フェイスプレートをつけて終了

せっかくフェイスプレートを外したのでホコリなどを掃除します。アナログスティック周辺は構造上ホコリがたまりやすいポイントです。綿棒などでキレイにかき出します。

カバーを戻す直前に液晶表面についた指紋やホコリなどがあればきれいに拭き取ります。フェイスプレートの裏側も事前に軽く拭いておくと良いです。エアーダスターで液晶上の細かいホコリをシュッシュッと飛ばしたら素早く、かつ丁寧にカバーをかぶせます。この作業をしっかりとやらないと、後々ギプスの中の痒み、のような取りたくても取れないホコリジレンマに苦しむことになります。

最終的な確認

液晶が付けばOK
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まずは無事に起動するかどうかを確認します。他には液晶のドット抜け確認、ボタンの感触、下列のボタン類の動作確認など。ひと通りの動作が確認できればとりあえずはOKです。
あとはこの状態で普通に1週間くらい使ってみて何でもなければ終了です。お疲れさまでした。

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