Moto360 2nd バッテリー持ちを徹底的に検証してみた

moto360 バッテリー1%

Moto360(第2世代)になってバッテリー容量がかなりアップしています。

初代の時には用途によっては1日持つかどうかわからないレベルの貧弱さでしたが、第2世代になって、普通の使い方で24時間以上は確実に持つように進化しています。実際にどのくらいバッテリーが持つものなのか、様々な条件のもと、検証してみました。

Moto360の第2世代を購入を検討している方のために、この記事が何らかの参考になれば幸いです。

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Moto360 2nd Gen バッテリー残量テスト

moto360のバッテリーは一体どのくらい持つのでしょうか。いろいろやってみます。

テスト条件

大まかなテスト条件は以下のとおり。色々と設定はありますが、基本的にバッテリー残量を延命させるような使い方ではなく、日常のmoto360の使用時のバッテリー具合をテストします。

  • moto360は男性用46mmタイプ
  • 計測時間帯は平日を基準とする
  • 朝8時に100%で出発~翌朝6時30分(6時30分~8時までは充電時間)までの22時間30分を計測対象とする
  • バッテリー残量の計測時間 12時、17時、21時、6時半(計4回)
  • テスト時間中はウォッチアプリ等の使用は避ける
  • 計測結果は2日間を1セットとした平均値とする

計測の平等性を保つため、計測時間は平日の同じ時間帯で行動する日を計測日としました。日によって通知量が多少は違うため、同条件で2日間計測して、数値に大きな差があればもう1日予備計測。それほど差がなければ2日間の平均値にしました。

毎朝8時より計測を開始するため、朝の6時半から8時までの間は充電時間としました。

参考までに、僕の平均的な1日の時計への通知量はメール、LINE、ツイッター、リマインダーの通知、それらすべてあわせても10件~30件程度だと思います。通知に関しては確認後にスワイプで消去、メールに関しては完了(既読)等のアクションも含みます。

通常の計測(アナログ表示)

ウォッチフェイス ミニマル

ウォッチフェイス ミニマル

まずは比較データとして、ごくごく普通の生活をしたときのバッテリー減りの状況を調査します。

  • ウォッチフェイス 標準(ミニマル)を使用
  • 常時表示(アンビエントモード) ON
  • 手首の操作OFF
  • Wi-Fi 自動

Wi-Fiは自動接続、常時表示(アンビエントモード)はONです。手首の操作は個人的には必要ないのでOFFにしてます。明記はしていませんが、明るさは自動調整です。

常時表示ONは、時計を傾ける動(見る動作)をした時に盤面が「照度UP」+「秒針が詳細表示」されて、見るのをやめると「照度ダウン」+「簡素な画面」に変化してそのまま薄暗く表示し続ける、というモードです。常時表示OFFにすると、時計を見ていないときは盤面が真っ暗になります。常時表示OFFは後ほど検証します。

常時表示(アンビエントモード)ONを言葉で説明するのは少し難しいですけど、moto360を持っていない方は「バッテリーを少しでも節約するためにmoto360が頑張るモード」程度に思っておいてください。

計測結果

時間 バッテリー残量 1時間当たりの減り
12:00 89% 2.8%
17:00 76% 2.6%
21:00 65% 2.8%
 6:30 53% 1.3%

評価

夜9時以降のバッテリー消費が極端に少ないです。

これは僕の生活リズムが、夜は9時半頃に子どもたちと一緒に寝て、朝は4時半に起床するため、夜間は使用されない時計が自動的にスリープ状態になるからです。深夜まで時計を使用する方は、昼間と同様に「1時間あたり2.6~2.8%程度は減る」ものと考えられます。

通常の計測(デジタル表示)

ウォッチフェイス デジタル

ウォッチフェイス デジタル

前項と同様の条件のもと、表示をデジタルにしてみました。アナログとデジタルではどのくらい差が出るのでしょうか。

  • ウォッチフェイス 標準(デジタル)を使用
  • 常時表示(アンビエントモード) ON
  • 手首の操作OFF
  • Wi-Fi 自動

計測結果

時間 バッテリー残量 1時間当たりの減り
12:00 89% 2.8%
17:00 76% 2.6%
21:00 66% 2.5%
 6:30 52% 1.5%

評価

デジタルでもアナログでも大きな変化はありませんでした。

標準のウォッチフェイスを使用した場合、デジタルでもアナログでもバッテリーの減り方に影響はないみたいです。その日によってお好みで選択すれば良いと思われます。

通常の計測(ダイヤルズ表示)

ウォッチフェイス ダイヤルズ

ウォッチフェイス ダイヤルズ

標準の中で割りと情報量が多いダイヤルズではどうでしょうか。ウォッチフェイスで表示する情報量によっても多少のバッテリー変化があるかもしれません。

標準で選択できるウォッチフェイスの中で情報量の多そうなダイヤルズを試してみました。表示している情報は、アナログ時計、日付、曜日、天気、気温、1日の歩数、です。

  • ウォッチフェイス 標準(ダイヤルズ)を使用
  • 常時表示(アンビエントモード) ON
  • 手首の操作OFF
  • Wi-Fi 自動

計測結果

時間 バッテリー残量 1時間当たりの減り
12:00 89% 2.8%
17:00 75% 2.8%
21:00 65% 2.5%
 6:30 54% 1.2%

評価

ダイヤルズのように表示の情報量が増えても、バッテリーの減り方にはほとんど影響がありませんでした。

バッテリーを減らす要因として、ウォッチフェイスの違いは関係がないようです。

Wi-Fi OFF

ウォッチフェイス ミニマル

ウォッチフェイス ミニマル

スマートフォンという母艦があるため、個人的にはmoto360が独自でWi-Fi通信する必要性を感じません。Wi-Fiが必要だと思われるのはmoto360のシステムアップデートするときくらいなものです。

通常の計測(アナログ表示)と同じ条件でWi-FiだけをOFFにした状態で、Wi-Fiがどのくらいバッテリーに影響をあたえるのか確認してみました。

  • ウォッチフェイス 標準(ミニマル)を使用
  • 常時表示(アンビエントモード) ON
  • 手首の操作OFF
  • Wi-Fi OFF

計測結果

時間 バッテリー残量 1時間当たりの減り
12:00 89% 2.8%
17:00 74% 3.0%
21:00 65% 2.3%
 6:30 53% 1.3%

評価

なんとWi-Fi OFFにしていてもそれほど結果に影響がありませんでした。

僕の場合には、会社と家の両方でWi-Fiの設定をしてあるため、時計が迷うことなくWi-Fiにつながっています。Wi-Fiの設定をしていない時は、時計が近くのWi-Fi電波を探し続けることがあるので、バッテリー消費が少し早まる可能性はあります。

Wi-FiをOFFにしておくことで多少はバッテリー消費は抑えらるかもしれませんが、ONにしていても目に見えてバッテリーを消費するわけでもないようです。

常時表示(アンビエントモード) OFF

ウォッチフェイス ミニマル

ウォッチフェイス ミニマル

バッテリー持ちを考えた時に最も効果が高いと思われるのが常時表示OFFです。

時計を見ていない時は液晶表示が消える仕様なので、かなりバッテリーの減りは少ないものと考えられます。moto360の公式ページでは、バッテリー容量の小さい42mm版ではアンビエントモードOFFで1.5日間、ONでも丸1日は継続、といった説明がなされています。

  • ウォッチフェイス 標準(ミニマル)を使用
  • 常時表示(アンビエントモード) OFF
  • 手首の操作OFF
  • Wi-Fi 自動

計測結果

時間 バッテリー残量 1時間当たりの減り
12:00 93% 1.8%
17:00 87% 1.2%
21:00 83% 1.0%
 6:30 75% 0.8%

評価

予想はしていましたが、驚異的なバッテリー持ちでした。

バッテリー持ちを優先させたい場合には、常時表示OFFが必須のようです。これだけバッテリーが持つなら2泊3日くらいなら充電なしでもいけそうな気がします。

ただし、常時表示OFFはちょっと時計を確認したいときに確認ができないし、時計を見る動作をした時にも、盤面が出てくるまでにコンマ数秒ほどロスがあるためとてもストレスになります。

慣れの問題かもしれませんが、僕はバッテリー持ちを優先させたいとき以外はおそらく使用しないと思います。

ウォッチフェイスを別アプリで究極カスタム

ウォッチフェイス カスタム

ウォッチフェイス カスタム

Watch Faces for Android Wear(intellicom)という別アプリを使用して、ウォッチフェイスを情報過多な状態にカスタマイズしてみました。このアプリはかなり詳細な部分まで自由にレイアウトを変えられるので、個人的にオススメしたいアプリです。無料版でもかなり多彩なウォッチフェイスを楽しめます。

表示している項目は、時計(アナログ表示、デジタル表示)、日付、曜日、ロケーション(位置情報)、天気アイコン、気温、気圧、ウォッチ本体のバッテリー残量%、スマートフォン(母艦)のバッテリー残量%、1日の歩数計、です。

  • ウォッチフェイス カスタムを使用
  • 常時表示(アンビエントモード) ON
  • 手首の操作OFF
  • Wi-Fi 自動

計測結果

時間 バッテリー残量 1時間当たりの減り
12:00 87% 3.3%
17:00 74% 2.6%
21:00 63% 2.8%
 6:30 52% 1.2%

評価

多少燃費わるいような気がしますが、大きな違いもなく誤差の範囲内です。

アプリの設定で時計の盤面をそのまま常に表示(Same as bright)しているのが一つの要因かもしれません。この設定だと時計を見ていない時には盤面が少し薄暗くなるだけで、のぞきこまなくても全ての情報が確認できる状態です。

個人的には通知できる時計、として何不自由なくmoto360を使用すると考えた場合、この設定以外は考えられません。バッテリーはこれで丸1日は充分持つので特に問題は無いです。

moto360を時計のみで使ってみる(通知なし)

moto360を本来のカタチ、つまり時計として使用してみます。

Wi-FiをOFFにして、さらにスマートフォンとの接続を解除します。スマートウォッチとしてではなく、ただのウォッチとして時計を使用してみます。

  • ウォッチフェイス 標準(ミニマル)を使用
  • 常時表示(アンビエントモード) ON
  • 手首の操作OFF
  • Wi-Fi OFF
  • スマートフォンとの接続なし

計測結果

時間 バッテリー残量 1時間当たりの減り
12:00 90% 2.5%
17:00 78% 2.4%
21:00 68% 2.5%
 6:30 61% 0.7%

評価

全体的にバッテリーの減り方が穏やかになりました。それでも期待していたほどではありませんでした。

スマートフォンとの接続や通知がなくてもバッテリーはそこそこ減るようです。時計表示だけではなく、センサー類がバックグラウンドで自動的に動いていたりするためだと思います。




moto360 2nd バッテリーまとめ

moto360_同期

今回、バッテリーの減り方を計測してみて、使い方を変えてもそれほど大きくバッテリーの減り方は変わらない、という印象を受けました。OSや各アプリなどの進化もあると思いますが、moto360が第2世代になってからバッテリー容量が大きくなっていることも影響していると思います。

moto360 2ndは普通に使っていれば2日くらいはバッテリーが持つ

結論はこれでいいと思います。テストはあまり動くことがない会社内での仕事の時だったので、外でハードに歩き回る職種の方は、加速度や心拍センサー類の動きによってはこれよりバッテリーは減るものと想像します。

さらにアプリを併用することでまだまだバッテリーにはつらい状況になります。フィットネスアプリ、音楽、地図アプリなど多用すれば1日持たないこともあるかもしれません。

参考までに、実際に音楽再生しながらGooglefitを立ち上げて1時間のランニングをした場合、1時間で約10%減りました。このまま10時間走ればバッテリー切れ確定です。

一般化はまだまだほど遠い

実際に使用してみて、普及にはまだまだ程遠いなと感じることがあります。僕はこういったデジタル機器が大好物なので、moto360のバッテリー持ちの不便さなんて軽く吹き飛ばすほど満足してます。物欲や所有欲なんかもじゅうぶんに満たされてます。ただ、世間一般は違うでしょう。

「なんで時計なのに毎日充電しなきゃいけないの」

これが一般的な意見のような気がします。

やはりバッテリー持ちが一番の課題

メール等の通知あり、常に時計表示(暗くならず、しかも秒針なめらか表示)、他のアプリもたまに使用、くらいの使用状況で最低でも3日間くらいバッテリーが持つ時計が理想的です。

太陽光、振動などで発電してバッテリーを補助するような機能が搭載できれば良いかもしれません。慣れると気になりませんが、毎日充電しないと使用できない状況、では一般的に普及するには少し遠い気がします。

sim搭載モデルなんかいいかも

次世代スマートウォッチは、simカードが入って独自で通信できる仕様になったら面白いかもしれません。ますますバッテリー負担は増加傾向ですけども。

ランニング後の行動範囲の情報や時計単体でナビ使用など、スマートフォンの通信を使わないで行動できたらいいな、という状況が実際にあります。実現にはGPS内蔵することが必須ですけども。

simフリーのsimカードは安くなってきているので、激安プランでスマートウォッチにさして使う、もしくはスマートウォッチ専用の月容量の低いsimプランなんかが発売されたりして、そんな時代が近い将来訪れるかもしれません。

メリットとなるアプリが少ない

スマートウォッチは出たばかりまだまだ発展途上です。現状ではバッテリーは持たない、アプリも体調管理くらいしか用途が見つからない、一部のマニアにしか受けてない、そんな散々たる状況です。

常に身に着けている時計だからこそ便利、ということに特化したアプリが必要です。家電の音声管理、近づくだけで鍵の開け閉め、クレジット処理、子供やお年寄りの位置情報取得、免許書や名刺等の電子化など、近い将来に実現しそうなものはいくつかあります。

ナイト2000レプリカモデル
※画像はウィキペディアより

「キット、迎えにきてくれ」

時計に話しかけると車が自動的に位置情報を取得して居酒屋まで迎えに来る、そんな子供のころ夢見た世界が、自分が生きているうちにやってこないかな、なんて思う次第です。

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『Moto360 2nd バッテリー持ちを徹底的に検証してみた』へのコメント

  1. […] リーにはつらい状況になります。フィットネスアプリ、音楽、地図アプリなど多用すれば1日持たないこともあるかもしれません。 引用:Moto360 2nd バッテリー持ちを徹底的に検証してみた […]

    • アバター画像 名前:sato001 投稿日:2016/11/18(金) 12:16:48 ID:728ab1deb 返信

      リンクいただき、ありがとうございます。