SONYのノイズキャンセリングイヤホンWF-1000Xを購入しまして、2ヶ月ほど使用しました。
評価の分かれるこのイヤホンですが、個人的には満足しています。なにしろ左右独立型のワイヤレスイヤホンで、しかもノイズキャンセリング機能付きですからね、これはすごいことです。
今回は、このイヤホンの簡単な説明から、2ヶ月使用した個人的な感想、こんな人にオススメ、的なことなどを、つらつらと上げていこうと思います。
外観、機能面など
まずは外観ですが、これだけの機能を盛り込んでいる割には適度に小さいです。装着感はゴテゴテした感じもなく、スマートです。
イヤホンの左右に一つずつボタンがついています。ボタンの位置はイヤホンを装着した時に下側に来るように配置されていて、個人的にはこの位置はとても押しやすく感じます。
左ボタンの機能
左のボタンはノイズキャンセリングモード切り替えボタンです。ボタンを押すごとに
- ノイズキャンセリングON
- アンビエントサウンドモード
- ノイズキャンセリングOFF
を繰り返します。
ノイズキャンセリング機能とは
ノイズキャンセリング機能とは、ある特定の周波数に、それと逆位相(同じだけど逆の形)の周波数をぶつけることで、波同士が打ち消しあって消える物理の法則を利用して、イヤホンをつけている時の周りの雑音の周波数の逆位相の周波数を意図的に発生させることにより、雑音を消してしまう(聞こえにくくしてしまう)、という世にも恐ろしい機能です。
アンビエントサウンドモードとは
アンビエントサウンドモードは、ノイズキャンセリングを適度に効かせつつ、外音も聞こえるようにしてくれる機能です。
外で使用するときなどに設定しておくと、電車のアナウンス、人の声や車の音なども適度にひろってくれるので安心、安全です。
右ボタンの機能
右ボタンは、ボタン1回押しで再生と一時停止の繰り返しです。
ボタン2回押しで次曲へ、ボタン3回押しで前曲へ。その他2回押し、3回押しでそれぞれ最後長押しすることで、早送り、巻き戻しもできます。
音質
イヤホンですから、当然ながら音質ありき、ですよね。
とてもクリアな音質
音質に関しては、個人的な感覚ですがとても良いと感じます。ただ、これまで安物のBluetoothイヤホンしか使ったことがないのであくまでも参考までに。
全域的にクリアな音質で、高音から低音まで幅広く、歌手が息づかいなど、細かい音までとにかく良く聞こえます。後述するノイズキャンセリング機能により、周囲の雑音がなくなるためなのか、音が直接、頭の芯に響いてくるような感覚です。
それほど音量を上げなくても鮮明に音が聴こえてきます。
大量に付属するイヤーピースがステキ
WF-1000Xにはこれでもかというほど大量にイヤーピースが付属してきます。
個人的には、ハイブリッドイヤーピースの方が音質がよい気がします。トリプルコンフォートイヤーピースは固すぎず軟すぎずの絶妙な質感で、装着感がとても良いです。
ハイブリッドイヤーピースロング
トリプルコンフォートイヤーピース
イヤーピースによって装着感やフィット感、また音質や音の感じ方などがダイレクトに変わってきます。自分の耳にあわせて、最も心地よいものを選んでください。
ノイズキャンセリング機能
このイヤホンの何がすごいのかと言いますと、このクラスの大きさのBluetoothイヤホンで、ノイズキャンセリング機能を搭載してしまったことではないでしょうか。
ノイズキャンセリングを効かせていると、周辺の雑音がスッと消えます。外でこのイヤホンをつけて歩いていると、後ろからきた車の音が全然聞こえなくてびっくりしたこともありました。
ノイキャンの効きは可もなく不可もなく
ただ、ノイズキャンセリング機能の効きとしては、ヘッドホンタイプのものと違って若干の中途半端さは否めないです。
ノイキャンを究極までに極めたければ、やはりこのヘッドホンしかないです。完全に自分の世界へと入れます。
イヤホンという形態から想像するに、技術的にそこまでの機能にすることが難しかったのか、それとも、ヘッドホン形状のものより、外で使用することを想定して危険のないレベルに機能を落としたのか、詳細はわかりません。ノイズキャンセリングの機能だけをとれば、若干の物足りなさを感じてしまう部分があります。
それでも、周りの音にうっすらとフィルターがかかったような音の減少は確実に感じられます。前記した音質のクリアさと相まって、これがとてもバランスよく感じられます。
僕はこのイヤホンを、通勤時、車の中に乗っている時によく付けているのですが、ノイズキャンセリング機能を効かせていると、車のエンジン音、ロードノイズ、ウインカーのカチカチ音、バック時のピーピー音などがかなり低減されます。
ケースについて
ケース
フタを開けたところ
WF-1000Xには、充電機能付きのケースが付属しています。ケース自体は少し大きめな印象ですが、あまり小さすぎてもなくしてしまいそうですし、ポケットには入るので手頃な大きさだと思います。
ケースにイヤホンをおさめることで充電できます。ケースの充電で、本体の2回までフル充電に対応しています。
イヤホンの充電状態がわからない
ケースにはLEDが付いていますが、あくまでもケース自体を充電している時に光るものです。
イヤホンをケースにおさめると、イヤホンのLEDが発光して充電中を知らせてくれます。が、フタを閉めてしまうとこのLEDが見えないので、イヤホン本体の充電状態がどうなのかがわかりません。
ケースにイヤホンの充電状態を表示する機能をつけるか、もしくは、フタを透明にして中身を確認できるようにしたほうが個人的には良いと思います。
マグネット式にしてほしい
ケースに収めて充電するときに、ごく稀にですが、きちんと収まっていなくて充電されていない時があります。一度でもこのようなことがあると、充電するたびに少し不安な気持ちになります。
充電するときには、カチッと音がするまで押し込まなければなりません。
毎日使用していると、これが地味に面倒になってきます。できればここにはマグネット方式にして、ケース内にセットした時点でカチッとくっつくようにしてほしいです。
ちょっとイマイチなところ
実際に使用していて気になる部分を上げてみます。
右のイヤホンのリンクが途切れる
左は途切れないのですが、たまに右のイヤホンの音が途切れたり、入らなかったりすることがあります。電波の多いところに行くと、どうも干渉するようです。
僕が住んでいるところは田舎ですから、ほとんど気にはなりませんが、様々な電波が飛び狂っている都会ではよく途切れるのではないかと想像します。実際のところはどうでしょうか。コメントなどいただけるとありがたいです。
動画を見ると音が遅延する
Youtubeなど、このイヤホンで動画を見ると、どういうわけか音が遅延します。
動画の動きなどから0.5秒くらい遅れて音が届くような感じです。これは動画を見る時にはまったく使えないレベルです。
音楽再生にしか使用しない場合は気にしなくても良いですが、動画やゲームなどはこのイヤホンには不向きだと思います。
値段が高い
最近では安くて質の良いイヤホンがたくさんあるので、どうしても値段が気になってしまいます。このイヤホンに値段相応の価値があるかどうかと言われると、感じ方は個人差があると思います。
ただ、先にも言いましたが、ノイズキャンセリング機能が付いている完全独立型のBluetoothイヤホン、という付加価値があるため、個人的には満足しています。
WF-1000X まとめ、雑談
このイヤホンの発売前に予約して、実際には発売日より3日~4日くらい遅れで手にしてから毎日使っています。
これまで安物のBluetoothイヤホンを幾つか購入して使用してきました。用途によっては安物の小型片耳タイプを使用することもあります。
ちなみに手軽に使いたい場合には断然これがオススメです。オススメ理由は、音質がそこそこ良い点、再生時間が比較的長い点(5時間程度)、USBのマグネットで手軽にカチッと充電できる点、などです。
こんな人にオススメ
このイヤホン、どんな人におすすめでしょうか。現在、購入を迷っている方がいらっしゃいましたら以下を参考にしてみてください。
自分だけの世界へ旅立ちたい方へ
音楽をしっかり聴きたい、周りを全て遮断して自分だけの世界に入りこみつつ集中したい、といった時には、このノイズキャンセリングという機能は最高です。
周りの音がスッと小さくなる感じは独特でなんとも不思議な感覚です。周りの雑音も、聞こえる音と、まったく聞こえなくなる音があるので、ノイズキャンセルとしてはまだまだ発展途上だと思います。次回作には大いに期待が持てるのではないかと思われます。
気軽に持ち出したい
イヤホンタイプはヘッドホンタイプよりも手軽で、かさばらないのが最大の利点です。
ポケットやカバンの片隅にスッと入り、軽くて持ち運びに便利だし、まったく邪魔になりません。手持ちのスマートフォンとBluetooth接続しておけば、取り出した時に自動的に接続、すぐに音楽を聴き始められます。この手軽さがとても良い。手放せなくなる理由です。
Bluetoothイヤホンを持っていない方
有線のイヤホンをしている方には確実にオススメできます。逆にすでに両耳タイプのBluetoothイヤホンを所有している方は、購入するメリットは少ないと思います。
「線が無いのがこんなに快適だということ」を、多くの方が実際にBluetoothイヤホンを実際に使用するまでおそらく感じません。使用してみてこのあまりの快適さに身震いするのです。
現在、有線のイヤホンをしている方で、Bluetoothイヤホンに興味があり、さらにクリアな音質を求められる方に最もオススメしたいです。